不死の亡命者

発行日:2024年06月01日

敢えて在野に身を置いた、中国の科学者や文学者たち──劉賓雁、方励之、高行健、鄭義、厳家祺、楊煉、哈金、廖亦武、老木などの国外亡命者に加え、劉暁波やツェリン・オーセルなどの国内にとどまりながら飼い馴らされない文学を貫いた、言わば国内亡命者を取り上げ、母国の大地から自らの根を引き抜いた「強者としてのデラシネたち」の死地的状況下での覚悟と思想を分析する。

本書の装幀制作にあたって、すぐに想起されたのはアンドレ・ジイドの「デラシネ論争」だった。移植されることでより強靱な植物になる「強者としてのデラシネたち」。それは葉脈のように分岐しながら継承され、さまざまな異国で芽吹き、大樹となって根を下ろす。
迷うことなく装幀のイメージが決定した(私としては)珍しいケース。

書誌データ

  • 書名:不死の亡命者
  • 副題:野性的な知の群像
  • 著者:劉燕子
  • 発行:集広舎
  • 判型:A5判/上製/744頁
  • ISBN:978-4-86735-053-9 C0036
  • 図書設計:玉川祐治

造本データ

  • カバー:アラベール スノーホワイト K/T 90.5kg
  • 帯  :アラベール スノーホワイト K/T 90.5kg
  • 表紙 :アラベール スノーホワイト K/T 90.5kg
  • 本扉 :アラベール ウルトラホワイト K/T 76.5kg
  • 見返し:NTラシャ にぶ色 46/Y 100kg
  • 本文紙:b7ナチュラル A/T 55kg